アメリカではギフティッドと呼ばれるIQが高い子供達や、ある特定の学術分野(数学、芸術、音楽、言語など)で高いレベルの潜在能力を持った子供達がいます。そのようなギフティッドの子供達の人口はアメリカの幼稚園から高校までの子供達全体の約6%を占める、およそ300万人と言われています。公立学校ではギフティッドと特定された子供達が、普段のクラスから離れ、GATEプログラムと称して行われている教科などを受けています。その一方、私立学校ではギフティッドの子供達の潜在能力を開花させる為に、知的好奇心、探究心、創造的思考や批判的思考などを育むカリキュラム、そして、感情知能教育やSEL(社会性と情動の学習プログラム)にも力を入れていてます。又、学校に通わず、ホームスクールという形で、独自のカリキュラムを親が作り、ギフティッド教育を受けている子供達もいます。属にいうアメリカで行われている多くのギフティッド教育とは、高いレベルの能力、又は潜在能力を持った子供達を対象に、特別に組んだカリキュラムやクラスを通し、それぞれが持つ才能を伸ばす為の教育です。(詳しくはこちら)
実は「ギフティッド」の定義が一つでありません。ギフティッド協会、州、学区、学校、GATEプログラムによって定義が異なります。定義が異なるからにはギフティッドと特定する方法も違いますし、基準も違います。「IQ130以上」を入学基準にする学校やプログラムもあれば、ギフティッドの子供が持つ特質から主観的に特定したり、その子供達と関わっている先生からの推薦状や、子供達の偉業(コンテストやコンクールの賞)を入学の基準にする学校やプログラムもあります。
理想的なギフティッド教育とはどんな教育でしょうか。それは、そのギフティッド教育を終えた子供達がどのような人生を送っているかでわかるのではないでしょうか。教育する側が目指す所は、ギフティッドと特定された子供達の才能が開花し、情熱を追い続けるられるスキルを習得させ、人生に意義を持たせ、後に、人生を振り返った時、「あの教育のおかげだ」と思ってくれる事にあるでしょう。そんな「あの教育のおかげだ」というギフティッド教育がFP教育です。FP教育は、学校と家庭と地域全体で、高いレベルの能力、又は潜在能力を持った子供達を対象に、ギフティッドの子供達が持つそれぞれの特質を理解しながら、学習面、感情面、精神面、社会面において成長させる教育です。1997年から実践され、成功証明済みのカリキュラムであり、ギフティッドの子供達とその親が一緒に安心して成長できるコミュニティーです。
FP教育を受けた子供達は早くから自己理解を深めて、情熱を発見します。知的好奇心、探究心がある彼らは、人生において進む道を決して学力だけをもとに選んでいるのではなく、自分の持つ情熱と照らし合わせて進んでいます。それは高校を選ぶ時、放課後の活動を選ぶ時、大学での専攻を選ぶ時、仕事を選ぶ時、全てにおいて自分の情熱を追いかけます。日本ではよく「夢を追いかける」といいますが、夢は学力がもとになっている場合が多いのではないでしょうか。夢を叶えるために勉強ばかりして、夢が叶えられそうな大学に進学する傾向があります。それは結局、就職の為の大学選びに変わっているのが現状ではないでしょうか。その希望した大学に入学できなければ、夢を諦める人も多いのではないでしょうか。今、世界の教育スタイルが凄まじい勢いで変わっています。しかし、日本では「生きる力」と称した基礎学力を学ばさせ、今だに「人生の成功の方程式」も、学力をもとにした「より良い高校、より良い大学、そして、有名企業に就職」ではないでしょうか。この傾向はより強くなっている感じも受けます。しかし、「成功する」事だけじゃなく「成功を感じる」事を成長過程の一部として育成されているFP教育の卒業生達は、夢を叶える為に、学力だけでなく、素晴らしい情熱を持ち合わせています。彼らは夢は追いかけずに、情熱を追いかけます。そして、生業としているのは自らが情熱を持ってできる事です。情熱を追いかける事ができる子供は人生においての選択肢が増え、そこに選択肢がなければ、自力で道を切り開いていきます。FPギフティッド教育が子供達に与える力はそういった「生きていく力」です。